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第1章「温泉の効能の秘密

●温泉の効能の秘密

Q3.温泉の効能は、効能成分の影響によるものだけではない。
   →答えは○


温泉はなぜ体にいいのかと聞かれると、「温泉には効能成分があるから」と考えたくなりますね。
確かにこれは間違っていません。しかし、温泉の効能は、効能成分による「薬理効果」だけではないのです。

「温熱効果」「浮力効果」「水圧効果」「転地効果」など、色々な要素が組み合わさって“温泉の効能”を発揮するのです。
これを「複雑系」とか「シナジー効果(複合効果)」と言います。
色々な要素が組み合わさって、人それぞれ異なった反応を生むので、具体的にどの要素が体に効いているのかはわかりません。
だから、とにかく体に効くと思って温泉に入った方がいいのです。

では、各々の効果についてご紹介します。

●「薬理効果」
「塩化物泉」「硫黄泉」など、温泉の成分に応じ、「泉質名」がつきます。
この泉質ごとに「適応症」という効能が認められています。
入浴することにより皮膚から成分が吸収され、泉質に応じた効能が発揮されるのです。

●「温熱効果」
温泉により体があたたまることにより、血行が促進されます。
血行を促進されると、新陳代謝が高まりますし、体の中の老廃物が体外に排泄されやすくなります。

●「浮力効果」
温泉に限らずお風呂に入りますと、浮力により体が軽くなったような感じがします。
重力から開放されることによるリラックス効果があると言ってもよいでしょう。
筋肉が緩み、心も体もリラックスし、脳波がα波になりやすいのです。

●「水圧効果」
体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動につながります。
つまり、天然マッサージの状態です。
脚には全血液量の約三分の一が集まり、この血液が心臓に送り返されるため「脚は第二の心臓」と言われることがあります。
この脚の血液は、陸上では、重力が邪魔をして血液が心臓まで上がりにくくなります。
ところが、入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます。
いわゆる「ポンプアップ効果」です。
その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくのです。

●「転地効果」
日常生活を離れ、環境に恵まれた温泉地に行くことにより五感に刺激を受けると、脳内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動をつかさどる自律神経の中枢のスイッチが入ります。
そこで、ストレスを解消し、精神疲労や病気に効果を発揮するのです。
なお、転地効果は4〜5日から10日でもっとも活発になり、3週間を超すと新しい環境に体が慣れて、効果が消えていきます。
日常生活から環境を変えることで得られる効果なので、職場や住居から離れた自然豊かな温泉地に旅行してみましょう。
もちろん転地効果のみを考えれば温泉地でなくともOKです。

私は、これに温泉の「未知なるパワー」を温泉効果として加えたいと思います。
温泉は地球のエネルギーを受けてできたものです。無限のパワーを持つマグマのエネルギーを内包したり、数十年から温泉の種類によっては数千万年の時を経て熟成されたりと、とてつもなくスケールの大きな自然から恵みが温泉なのです。
未知だけに、人間がその力を信じるほどに、美と健康効果が増すのです。
「人間の本質エネルギーを高めてくれるのが温泉」と私は信じています。

※一般的に温泉の「効能」と呼ばれるものは、本来は「適応症」と表現しなければなりません。
 実は、「効能」とは言ってはいけないのです。